※ハリスツイード協会認定ラベル「The Orb」 ©️2009 http://commons.wikimedia.org/wiki/User:Ryj (originally uploaded by de:User:Momo
2026年7月投稿
経歴25年以上の、ハリスツイード織物職人で、スコットランド北西のアウター・ヘブリディーズ諸島に住んでいます。
自営業で、週に約150メートルの布を織ります。ハリスツイードは議会法で保護され、島民が自宅の織機小屋で生産されます。織機の動力に電気は禁止で、自転車のペダルで動かしています。織機が故障する時以外は、本当に楽しい仕事です!
-
エジンバラでツアーガイドをしています。お店のショーウィンドウでツイード製品を見ているお客様に、どんな説明をすればいいでしょうか?
-
ハリスツイードは何世紀にもわたって作り続けられてきましたが、ブランドとして認知されるようになったのは1909年です。最も古くから継続使用されている商標なんですよ!「The Orb」のラベルがあれば、ハリスツイード協会認定商標です。
職人は皆、自宅で作業しており、世界中で販売されています。ただ、作ったツイード生地が島を出ると、どこに行くのか、何に使われるのか、私達は管理できません。
そのため、「低品質」の製品が出回り、例えば財布のファスナーが壊れると、お客様はそれが当社製だと思ってしまいます。
問題はツイード自体(ほとんど壊れない!)ではなく、製造者が使用したファスナーやボタン、裏地にある場合が多いんです。
-
どんな暮らしですか?
-
静かで落ち着いた環境です。
家族の近くに住み、友達を訪ねたり電話したりしますが、一人でも十分に幸せです。
村の人とも交流しますし、夏は牛の品評会なんかもあるんですよ。
-
織物を誰から教わったんですか?
-
家族ぐるみの付き合いがある友人が教えてくれました。自分の織機小屋を建てている間、彼の織機で練習させてもらったんです。自分の仕事が入るようになってからも、最初はよく彼に助けを求めて電話しました。とても辛抱強く教えてくれたことに感謝しています!
-
どうやって仕事を受注するんですか?
-
一般の人に直接販売している織物職人は6人だけで、私を含め残りの約130人は織物工場から委託を受けて仕事をします。
織物工場では、パターンの作成、羊毛の染色、糸の梳毛と紡績、そしてすべての経糸を正しい順序で配置する作業を行っています。
それらの経糸、緯糸、そして指示書はすべて私たちの自宅に送られ、私たちが織るんです。その分だけ報酬をもらえます。
その後、仕上げ工程と当局による認証のために工場に納入します。
-
収入はどれくらいですか?
-
工場からどれだけの仕事がくるか、そしてどれだけ仕事を受けるかによります。
めったにない天気が良い日は、織物職人は羊の世話や農作業など「屋外」の仕事をするんです。
私の年収は約2万1000ポンド。平均より5,000ポンド程度多く稼ぐようにしています。織物は私の唯一の収入源なので。
平均的な織物職人は大体、小規模農地などで副業もしていると思います。
-
ヘブリディーズ諸島での生活は、年間2万1000ポンドで十分でしょうか?
-
そうですね。
でもここは、イギリスで最も燃料貧困率が高く、最近は移住者が増えたせいで住宅価格も上昇しています。
-
品質検査は誰がするんですか?
-
統括機関であるハリスツイード協会による定期的な検査を受けています。また、すべてのツイード生地に添付される宣言書に署名し、それが法律に従って織られたことを証明しなければなりません。
-
あなたの住んでいる地域では、医療制度はどうですか?
-
十分ですね。
私が住んでいる島には地元の診療所がいくつか点在していて、中心街には病院もあります。
交通事故などの深刻な緊急事態では、負傷者は本土のインヴァネスかグラスゴーに空輸されます。
-
ツイード織り職人として開業するには、どれくらいの費用がかかるんですか?
-
織機は数年前に3000ポンドで買いました。当時はとても安かったんです。最近では1万2000ポンドだったと思います。
私たちは大体、90年代にハリスツイード織りのために特別に作られたボナス・グリフィス社の二幅織機を使用しています。
全員がハリスツイード協会に登録し、皆一人で作業し、アシスタントはいません。
-
職人一人一人が作る生地は、個性が出るものでしょうか?自分が作った生地だと、すぐに分かりますか?
-
糸と織り方・模様の説明書は工場から送られてきます。
私が作ったツイードには必ず署名入りの宣言書が添付されますが、どこかで自分の作品を見ても気づかないでしょう。
例えば、大口顧客が5000メートルのタータンを注文した場合、多くの職人がその注文を手分けしているんです。
-
織物を始めたきっかけは何ですか?
-
私は織物と共に育ったようなものです。
両親は織物職人ではありませんが、村のほとんどの家に織機がありました。
私は手作業で何か形として残る物を作ったり、機械いじりが大好きなんです。
それに、あまり社交的じゃないので、同僚と働いたり、オフィスで働いたりするなんて想像もできません。
織物職人は私の天職です!
-
織物職人は男性、女性どちらが多いですか?
-
昔は織物職人が1000人以上いて、ほとんどが男性でした。しかし現在では約130人しかいません。女性も増えましたが、圧倒的に男性が多いですね。
-
過去10年間で売上は増えましたか?
-
最近はとても忙しいです。アクセサリーや家具にツイードを使う人が増えてきて、とても嬉しいです。
-
技術を子供や将来の世代に伝えたいですか?
-
私も織物を数人に教えましたが、残念ながら若い人たちはあまり興味がないようです。
-
織機の修理をしてくれる熟練した職人はいるんですか?織機メーカーに交換部品はあるんですか?
-
修理はすべて自分たちで行わなければないけません。最初の数ヶ月(いや、数年!)は、何か問題が発生した時に経験豊富な先輩の助けを借りました。
部品はかなり高価で、大きな故障は収入に影響を与えます。また、ダウンタイムを最小限に抑えるため、予備部品や工具をストックしてあります。
25年経った今でも、未経験の問題は起こりますよ!
-
原料の羊毛は島で飼育された羊のものですよね?
-
羊毛はすべて英国産です。でも島では羊の数が足りず、しかもここの羊のほとんどはブラックフェイス種なんです。
ツイードには柔らかい羊毛のチェビオット種が適しています。
紡績は島内の工場で行います。「The Orb」の商標を取得するには、すべての工程を島内で行う必要があるんです。
-
工場から仕事をもらう織物職人と、独立した織物職人では、賃金格差がありますか?
-
独立した職人は、布を顧客に直接販売するため、好きな値段をつけることができます。しかし、糸の購入、布の発送、広告などの費用がかかります。
工場で織る人は、工場からメートルあたりの固定料金を受け取りますが、必要なものはすべて提供されます(ただし、織機の部品などの費用はかかります)。独立すればもっと稼げるかもしれませんが、顧客探しなどの面倒な作業は避けたいです。
※元の投稿https://www.reddit.com/r/AMA/comments/1ulee58/im_a_weaver_living_in_the_outer_hebrides_off_the/

コメント